HOME > 県立長野図書館のいま > 図書館サービス > 「信州 知の連携フォーラム」ミッションステートメント
ここから本文です。
更新日:2024年2月21日
私たちは、信州の自然・文化の中で、先人の経験、叡智を礎にして、幾多の危機を乗り越え、社会の営為を積み重ねてきました。博物館・美術館、図書館、文書館などの文化施設、MLA(Museum, Library, Archives)は、先人の営みが形となった地域資源[i]を、発見・収集し、保存し、整理し、活用・発信し、未来へと架橋する責務があることを踏まえて、2016年、信州大学附属図書館、長野県立歴史館、長野県立美術館、県立長野図書館は「信州 知の連携フォーラム」を発足させました。
以来、長野県における、知と学びに関わる各種文化施設が、「信州における価値ある地域資源をデジタルで共有化し、新たな知識化・発信によって、地域住民の学びを豊かにし、地域創生につなげていく」ことを目的として、7回にわたって議論と実践の場を設けてきました。
この間、学校(School)における地域の学びや、大学等の研究機関(University)の取組との連携、公民館(Kominkan)や個人を含むさまざまな地域コミュニティ(Community)、地元企業(Industry)等との連携など、活動の輪が広がりました。また、地域の伝統芸能等のアーカイブも課題となる中、劇場ホール(Theater)との連携も視野に入ってきました。従来からMLA連携を拡張したMALUI連携やMALUTI連携という取組も見られましたが、今後は地域コミュニティや公民館、学校とのつながりも含めた「MALUTICKS連携」として協働することを提唱します。
さらに、2020年以降、コロナ禍の経験を経て、実現手段についてはデジタルトランスフォーメーション(DX)を始めとする、さまざまな変革が必要であることを再確認しました。
2020年4月、フォーラムで取り組んできた成果を踏まえて、県立長野図書館から「信州ナレッジスクエア」[ii]をリリースしました。「信州」を切り口とした情報探索と資料の利用が可能な、5つのサービスをまとめたポータルサイトです。このうち「信州デジタルコモンズ」は、長野県における最初のMLA連携事業「信州デジくら」を継承・発展させたデジタルアーカイブで、各機関が共同で活用できるシステム基盤です。
「信州ナレッジスクエア」は、日本の分野横断型統合ポータルである「ジャパンサーチ」や、全国の自然史系博物館の標本情報を集めた「サイエンスミュージアムネット」の窓口であり、全国・全世界に向けた「信州の情報発信地」でもあります。今後ますます学校教育、日常的な暮らしや学び、ビジネスなどさまざまな場で活用され、「デジタル社会」「知識循環型社会」を実現する推進力となることが期待されています。探究的な学びによって、県民の生活がより豊かになり、ウェルビーイングが実現するためにも、信州の魅力をより多くの人に知ってもらうためにも、信州にまつわる地域資源の収集・保存をより強化し、「信州ナレッジスクエア」を持続的に発展させていくことが必要不可欠です。
2023年、『博物館・図書館等を基盤とした地域文化資源の保全と活用をうながす政策提言 ―文化資源の「地域包括シェア」による地域づくり』[iii]が「次世代型文化施設フォーラム」から発出されました。こうした全国的な動きとも呼応しながら、私たちは信州ならではの「地域資源の価値共有による地域創生」を目指して、以下の4点に取り組んでいきます。
本フォーラム発足機関の「信州 知の連携フォーラム」に関連する計画を以下に示します。
「国立大学法人信州大学 第4期中期目標・中期計画」 令和4(2022)年度~令和9(2027)年度
|
「長野県総合5か年計画」 令和5(2023)年度~令和9(2027)年度 「学びの風土と自主自立の県民性」を当県の特徴と位置付け、博物館・美術館数や公民館数が全国一多く、人口当たりの図書館数も全国有数であるなど、すべての世代が学べる環境が整い、生涯学習が地域に根付いていることを強みとしています。また、「デジタル化、オープン化を進め、県民が地域の歴史や文化芸術にアクセスしやすい環境を充実する」ことを明記しています。
|
[i] 地域資源の定義:『環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書』より
[ii] 「信州ナレッジスクエア」の活用は、教育・文化・芸術に関わる次の計画にも盛り込まれています。
関連情報
【お問合せ】総務企画課(TEL:026-228-4500)
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerをダウンロードしてください。Adobe Readerのダウンロードページ