令和元年度 国立国会図書館講師派遣型研修「レファレンス協同データベースの利活用」

●研修会報告(R1.11掲載)

県立長野図書館ではこれまでレファレンスについては主にそのスキル向上を目的とした研修会を開催してきましたが、今回初めて「レファレンス事例の記録(保存)と利活用」に的を絞った研修を行いました。

開催目的は次の3点です。

  • レファレンス事例を電子データで保存することにより、将来にわたって自館のレファレンスに役立てていただくこと。
  • データを図書館間で共有し、お互いの業務に生かすこと。
  • データをインターネッで公開することにより、その情報を求める人に新たな情報源として還元すること。

上記を達成するためには、国立国会図書館の「レファレンス協同データベース事業」はまさしくうってつけのシステムだと感じており、長野県の多くの地域でこの事業に参加することにより長野県全体では次のメリットがあると考えます。

  • 長野県は広域であるため、各地域の郷土資料について把握しにくい面があり、郷土に関するレファレンスデータはそのまま貴重な地域資料の所在を明らかにすることになる。
  • 各地図書館のレファレンスデータがこのデータベースに結集されればメンテナンスフリーで県内全域の貴重な情報源を活用することが可能になること。

ついては、国立国会図書館講師派遣型研修を活用し、関西館図書館協力課から講師として平井梨絵氏をお招きして、研修会を開催しました。

■当日の様子

研修会は2部に分け、前半は講師からレファレンス協同データベース事業についてレクチャーいただきながら事例の登録体験をしてみるなど、実際に使いながら概要や利便性などについて学びました。

続いて後半では、まず当館におけるレファ協の活用状況を報告し、その後質疑応答として、同事業未参加館から参加に向けての課題や躊躇している点などについて出された意見に対し、講師や参加館の職員からアドバイスや実際の取り組み事例などが出され、活発な意見交換が交わされました。

終了後のアンケートには、「レファ協について改めてその意義を学びなおすことができ有意義だった」「参加館・未参加館からの参加者がどちらもいたことで、いろいろな意見が聞けてよかった」「自館でいかに運用できるか早めに話し合っていきたい」といった感想がありました。

■概要

日 時: 令和元年10月11日(金)11:15-16:00

会 場: 上田情報ライブラリー セミナールーム

講 師: 国立国会図書館関西館 図書館協力課  協力ネットワーク係長 平井梨絵氏

参加者: 県内公共図書館12館から17名(レファ協未参加館8館11名、参加館4館6名)

主催/共催: 県立長野図書館/上田情報ライブラリー

プログラム:

11:15-12:00 上田情報ライブラリー見学
13:00-14:50 「レファレンス協同データベースの利活用」

講師:国立国会図書館関西館 平井梨絵氏

14:50-15:00 質疑応答
15:00-15:10 休憩
15:10-16:00
  • 県内図書館のレファレンス協同データベース事業参加状況
  • 参加館の取り組み状況(県立長野図書館等を例として)
  • 質疑応答・意見交換

■講義資料

「レファレンス協同データベースの利活用」(PDF3MB)

国立国会図書館 関西館 図書館協力課 平井梨絵 氏

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